えんとつ町のプペルのあらすじは?街のモデルはどこなの?感想・画像あり
制作期間4年半!キングコング西野の絵本「えんとつ町のプペル」とは?
絵本作家としても活躍しているお笑いコンビ、キングコングの西野亮廣さんの新作絵本『えんとつ町のプペル』が、2016年10月21日に幻冬舎から発売となりました。
発売前日に『アメトーーク!』で、「スゴイんだぞ!西野さん」という括りの主役として出演し、絵本も取り上げられていましたね。
この『えんとつ町のプペル』ですが、なにかと話題になっていることが多く、絵本の制作としてもかなり常識破りの考え方や手法によって作られています。
- 赤字の絵本を作る
- 総勢33名のイラストレーターによる分業制
- 制作期間4年半
- 入場無料の個展を開催したい
まず、他の絵本との差別化を図るために初めから「赤字の絵本を作ろう!」という、かなり思い切った逆転の発想で、この絵本作りを始めています。
さらに、「風景を描くのが得意な人」「星空を描くのが得意な人」「建物を描くのが得意な人」といったスペシャリストをクラウドソーシングで集め、総勢33名のイラストレーターによる分業制という初の試みにより合作した作品になっています。
そして、なんと、費やした制作期間は4年半にも及びます!
また、「入場無料の『えんとつ町のプペル展』を開催したい」ということで、CAMPFIREというクラウドファンディングで支援を募ったところ、目標金額180万円に対して、約4,600万円以上を集めるという、驚異的な状況になりました。支援者(パトロン)も6,200人を超え、現時点での日本記録(2016年10月25日)だそうです。
それほど、この絵本に魅力を感じている方が多いということですね。
発売時には、Amazonでの絵本・児童書の売れ筋ランキングで1位、本全体の総合ランキングでも1位を獲得するなど、人気の凄さが伝わってきます。
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あらすじは?感想・画像付き
4,000メートルの崖に囲まれ、黒い煙で、青い空も輝く星もを知らない人たちが住む、えんとつだらけの町。
ハロウィンで盛り上がっている中、夜空をかける配達人が、配達中の心臓をえんとつ町に落としてしまうところから物語は始まります。
ゴミ山に落ちた心臓によって生まれた、”ゴミ人間”の”ハロウィン・プペル”と、えんとつ掃除屋の少年”ルビッチ”が出会い、友達になって仲良く遊ぶようになります。
ルビッチは、プペルをえんとつの上に連れていき、たった1枚しかない死んだ父親の写真が入ったペンダントをドブ川に落としてしまって見つからないことや、町で唯一の漁師だった父が、空にはたくさんの輝く星があることを教えてくれましたが、町の人は誰も信じず、嘘つき呼ばわりされて死んでしまったことを明かしました。
その後もルビッチとプペルは毎日のように会うようになっていましたが、ルビッチは、汚くて臭いプペルといることで学校でイジメられ、プペルのことを避け、会わなくなってしまいます。
ある時、命の限りに気づいたプペルは、ルビッチを強引に連れ出し、船にたくさんの風船をつけ、星を見に行きました。
煙を抜けると、そこには幻想的な星空が!
父の言っていたことが嘘ではなかったことにルビッチは喜んでいましたが、プペルと一緒に帰れないことを伝えられます。
その時、プペルがルビッチに会っていない間、ずっとペンダントを探してくれていたことを知ります。そして、プペルの「キミがはじめてボクにはなしかけてくれたとき、ボクはなにがあってもキミの味方でいようと決めたんだ」という優しい言葉で、ルビッチの目から涙がこぼれました。
さらに、ペンダントが実はプペルの脳ミソにあたる部分にずっとあって、はずすとプペルは動かなくなってしまうことも明かされましたが、ルビッチは、大事な父の写真よりもプペルとずっと一緒にいることを選びます。
そして、最後にルビッチは、プペルの正体に気づくのです…
この後、感動のラストシーンに行くわけですが、あらすじは、おおまかにこんなところですね。
最初の設定などは、どこかで聞いたことあるような内容ではありますが、後半のエピソードやラストのセリフなどには、鳥肌が立つような感動が詰まった素晴らしい作品になっています。
そして、やはり欠かせないのは、クオリティーの高い絵ですね。
町にしても、星空にしても、幻想的なシーンが多く、色彩感覚や光と影の表現からディテールに至るまで美しく描かれています。
特に「光と影」の表現が素晴らしく、内容と併せて見ても、この絵本のテーマのひとつになっていることが強く感じられました。
このような完成度の高い絵が、一層の感動を誘うものになっているように思います。
1枚1枚を作品として見ることができ、イラスト集のような感覚でも楽しむことができます。ジャパンクオリティーと言われる、その細かな表現が、海外での評価も高いようです。
アニメ化や映画化を踏まえている作っているようなので、それが実現したら、そちらも楽しみですね♪
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対象年齢は何歳から?
全体の約半分は絵で、1ページあたりの文字量はそんなに多くはないですが、全編80ページ以上に渡り、読み終えるのにそれなりの時間もかかるので、あまり読み聞かせには向いてないですね。
文章量に加え、言葉の難易度なども踏まえると、対象年齢は小学校3年生ぐらいからではないかと思います。
ページ数は多いですが、マンガを読んだり、映画を観たりするような感覚でテンポ良く、飽きずに読み進められ、気づいたら読み終わっていますね。
信じる気持ちや人を思いやる心が育てられる良い絵本だと思いますし、大人でも楽しんで読めるので、とてもオススメです!
親も子もそれぞれが読んで、感想を言い合うなど、この絵本で親子のコミュニケーションを図ってみてはいかがでしょうか?
『えんとつ町のプペル』のプペルって?街のモデルは?
物語上に登場する”ゴミ人間”の名前”ハロウィン・プペル”ですが、この名前には実はモデルがいます。
プペルとは、フランスの議員の名前で、ゴミ箱の設置を義務付けた人だということです。
この絵本は、ゴミもテーマのひとつとなっているので、そういう理由から名付けたのだとは思いますが、議員さんとは意外なところから取ってきましたね。
また、背景となっている街並みのモデルとなっている場所がいくつかあります。
そのモチーフのひとつが、『千と千尋の神隠し』でも街のモデルになっている台湾の九份(きゅうふん)です。
九份は、観光名所として人気がある場所で、賑やかなイメージを出しやすく、マンガやアニメ、絵本などでモデルとされることは多いですね。
えんとつ町を象徴する、えんとつだらけの工場群のような背景は、山口県の周南コンビナートがモデルとなっているようです。
出典:http://lineblog.me/nishino/
そして、街全体のモデルとなっているのが、実は渋谷だということです。
密集した建物に囲まれているスクランブル交差点やオシャレな通りのスペイン坂、最先端のゴミ処理場などがモデル地となっています。
スクランブル交差点
スペイン坂
ゴミ処理場
出典:http://lineblog.me/nishino/
その他、作中に出てくる路面電車やロープウェイも昭和の古き良き時代に渋谷を走っていたものがモチーフとなっています。
路面電車
ロープウェイ
出典:http://lineblog.me/nishino/
渋谷はハロウィン後のゴミが問題になっていますが、ゴミ山のイメージはそこから来ているようです。
絵本と見比べたり、モデル地巡りをしてみても面白いかもしれませんね♪
『えんとつ町のプペル』の基本情報
著者 | にしのあきひろ |
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出版社 | 幻冬舎 |
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