いのちのはな(絵本)のあらすじと感想は?絵や文章など内容が評判悪い?

「情熱大陸」密着中に完成した渾身の作品「いのちのはな」とは?

『情熱大陸』で密着され、話題となっている絵本作家・のぶみさんが、その密着中に完成させた絵本『いのちのはな』(角川書店)が、大きな話題となり注目を浴びています。

タレントの藤本美貴さんやお笑い芸人のくわばたりえさんなど、今ではママタレとして活躍している著名人からも絶賛の声が上がっていますね。

作者ののぶみさんは、小学校でいじめられ、自殺未遂2回、中学校でひきこもり、高校時代に不良に…そして、絵本作家になっても7年間まったく売れなかった時期があると、番組内で告白しています。

めくった1ページ目の見返し部分にも「制作秘話」として描かれています。

「いのちのはな」制作秘話

そんな波乱万丈な人生を歩んできたのぶみさんですが、この9か月に及ぶ密着取材中に「人生」というテーマで制作し、完成した絵本が『いのちのはな』です。

「人生で一番大切なことは、転んでも立ち上がる力」

そういったメッセージを込めて、キャラクターや内容を細部にまでこだわって描きあげています。

また、カバーのソデに「この絵本の主人公のチューリップのプーはぼく自身です。」と書いている通り、自分の人生と照らし合わせた作品になっています。

いのちのはな

「いのちのはな」のあらすじ(内容)は?

おかあさんからチューリップの球根をもらったかんたろう。

いのちのはな

ところが次の日からなんと病気になってしまいます。

水がもらえないチューリップの“プー”は、「かんたろうも(病気と闘って)がんばってるからあたしもガマンなきゃ」と頑張ります。

それでも痩せ細ってしまったプーは、最後の力を振り絞って、2階のベランダからねっこを伸ばします。

水まで届かず、力を使い切ってしまったプーが諦めかけた時、タンポポの“ポポたろう”に励まされ、がんばろうと思っていると、風が吹いて植木鉢がバターン!

さらに、バラの“バーバラー”にも、「あなたは、クズだから」「きえちゃえばいいんじゃない?」などとバカにされてしまいます。

いのちのはな

しかし、その言葉を聞いたプーは、意地でも咲いてやろうと思い…

…といったあらすじです。

この後、ラストに向かっていくストーリー展開になっています。

「いのちのはな」は評判悪い?読んだ感想は?

この絵本、実は酷評されることが多いのですが、それは以下のような理由からです。

  • 無理に泣かせようとしている…
  • 「ブサイク」「クズ」「きえちゃえ」など不快な言葉が多い…
  • 気分が悪くなる…
  • 文章が長い…
  • 絵が稚拙…
  • ふざけている…
  • 子ども向けじゃない…

泣かせようとするあざとさや絵の質、やや大人向けな内容…というようなところで否定的な意見が出るのも、まぁ、わからなくもないですが、私はこのように感じました。

「心理セラピーのような効果のある絵本」であると。

本文中に出てくる言葉「ブサイク」「クズ」「きえちゃえ」などの表現が、教育的に問題のあり、不快だと言う方が一番多いと思いますし、確かに適切な表現ではないかもしれませんが、直接的な表現をすることによって、現実にそのような目に合ってしまっている子は、とても勇気づけられるのではないかと思います。

この絵本のメッセージは、読めばわかると思いますが「あきらめない心」です。

アドラー心理学やNLPでは「すべての事象は肯定的な意図がある」という考え方があります。

この絵本の中で、チューリップのプーが、自分をバカにしたバーバラーに会えてよかったと言うシーンがありますが、「どんな悪いことも、ネガティブな出来事も、最終的にプラスに繋がる理由になる」というマインドに基づいた心理描写と言えます。

電気を発明したトーマス・エジソンも「失敗ではない。成功しない方法をひとつ見つけたんだ。」と言って、失敗を繰り返しながら諦めなかった結果、成功を収めた偉人として有名ですね。

作者であるのぶみさんが、実際に小学校でいじめにあったり、自殺未遂をしたという経験から、「現実はきれいごとでは済まない」「それでも立ち上がる力が必要」…ということをわかっているからこそ、直接的な表現を用いて、諦めずに頑張ることの大切さを、子どもたちに伝えたかったのだと感じました。

また、絵についてですが、画力云々は置いておいて、絵をよく見たり、絵の中に書いてある文章などを注意深く見ていると、いろいろな発見をできるような仕掛けも隠されているので、そこらへんも同時に楽しみながら読める絵本ですね!

いのちのはな

対象年齢は?

対象年齢は、小学生以上(6歳ぐらいから)自分で読めるのではないかと思います。それ以下になると理解が難しそうですね。

小学校3~4年生に読んでもらったところ、内容も作者が言いたいことも理解していましたし、「バラのバーバラーは嫌な奴」という感想はあったものの、絵本全体として不快な印象は持っていなかったようですね。

この手の「命」や「人生」といった重いテーマを扱った絵本や児童書は賛否が両極端に分かれやすいですが、受け手次第ですね。高い評価をしている方もたくさんいらっしゃいます。

絵本はこうでなければいけないという思想の方がむしろ危険な気がしますね。

これは悪い絵本だ!と決めつけずに、お子さんに一度読ませてあげてみてください!^^

それなりに学べる教訓はあると思いますので♪

『いのちのはな』の基本情報

いのちのはな

著者 作・絵 のぶみ
出版社 角川書店

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